日記
日記や短文です。
日付は、下がいちばん新しいもの。
12月が大好きっていう人、いるのかなあ。
どうしても、せわしない、という気分がインプットされている。
完璧主義傾向のA型は、特にそう、という気がする。
だから、1月は好きだなあ。
[2005年11月上旬]
11月1日(火)
夕方、「ちょっと来て」とくにぞうが呼ぶので、
「はい」 と行ってみたら、
窓の前から手招きしてて、 にっこり「夕焼け」とひとこと言っていた。
きれいだった。しばらく一緒に見た。
ありがとう。
夜、Wちゃんと電話。また帆帆子さん話。
心配しちゃうことについて。
いろいろ話を聞いて、
「なかなか心配が抜けない時って、ちょっと当日までほっとくというか、
よく考えると、これって私にとってわりとどーでもいい、って
わざと無礼な感じに思ったり、
てきとうにしてくと、少しずつできるようになると思うよ 。
でもねー、自分にとって重大な問題ほど、そういうふうにできないから、
今私も修業中なんだけどねえー 」 などと話す。
その話をする中で、
「人のいい面と悪い面って、セットになってると思うんだよね。
心配する人はやさしい、とか
さばさばしてる人は、あまり考えてない、とか
怒りっぽい人は、中にためなくて、案外うらんだりしない 、 とか。
だから自分の短所って、長所の裏っ側にあると思うから、
そんなに悲観しないでもいいと思うっていうか…。
ただそれで自分が生きるのに苦しい人は、
ちょっと帆帆子さん的考えで変えていくとラクだと思うのよね」
とか話してたら、
「『セットになってる』 っていいね。
なんか今すごい、ほっとしちゃった」
とWちゃんが言ってくれたので嬉しかった。
それはこれまで、いろんな人の書いた物を読んだり、
自分の性格や、多くの人の物事の対処の仕方などを見てきて感じたことだ。
あ~、ああいうふうになれたらいいなあ、と思う人にも、
それとワンセットの裏(短所)があったりするわけで、
そっちも引き受けるんなら、この自分でもいっかと思ったりする 。
自分は案外いいのです。よ!
その後、冷えとり話も。Wちゃんが、
「冬になって、徐々に天然素材の服を買うにしても、
化繊のセーターを急に全部変えたりはできないんだけど、
どうしたらいいかなあ」と言ってて、
「やっぱり下に絹のタンクトップとか、何でも天然のを着れたら着て、
もし肩のあたりが外にひびくって場合は、そーだなー、
腹巻きをけっこう上まで引っ張って着るとかは?」と言うと、
「それいいかも!」 と言っていた。
「あと、たとえば無印とかスーパーなんかで、天然の、
下に着るのによさそうな衣類を見つけたりもするよ」とも。
そしてWちゃんが「なんか気のせいかもしれないんだけど、
タートル着てると、首の回りが気持ち悪い気がするんだけど…」 というので、
「えー、早いね! 私もここ数年だんだんそうなってるよ」 と言う。
冷えとりすると、下をあったかく、
上半身や首回りは、すっきり涼しくしておきたくなるのだ。
で、私もけっこういいウールのタートルを
何年も前に買っちゃってるのが数枚あって、ちょっと困ってる。
まだ現段階では、真冬になったら着ると思うけど、
年々秋には、いったん着てみても、どうしても脱いでしまってる。
だから風呂上がりにもタオルを首のすぐ後ろにかけれず、背中でたるませてます。
ほんとに不思議なんだけど、そうなんですよね。
ちょっとでも、のぼせて気持ち悪いっていうのかな。
でも困らずに、おもしろいと考えると、おもしろい。
体がちょっとずつ、変わってくれてるのだと思う。
11月2日(水)
昼、カワハラといくつかの展覧会、オープニングなど。
夜遅くに戻る予定のくにぞうのごはんを
だいたいつくって出掛けたけど、戻ったらちょうど間に合った。
くにぞうがタコが食べたい、と言ってたので、
タコと胡瓜とワカメの酢の物。
秋だから、夏の野菜はほんとはもう買わないけど、
タコ酢にはやはり胡瓜がほしいなと思い。(残りはぬか床へ)
生だけど、漬物的に塩や酢がしてあるから、よしとした。
あとスナップエンドウのごまみそ合えなど。
同居人が何を食べたいかって、意外にわからないので、
時々聞いてみたら、お互いにラクだし、嬉しいことだなと思う。
11月3日(木・祝)
くにぞうが買ってきてた昔の漫画
「夏子の酒」新装版の第1巻を風呂で読み、号泣。
あのお兄ちゃん…、ほんとに、ほんとに素敵な人だ。あの笑顔。うう…。
ずっと希望を胸に持ったまま、最後まで生きて。
あんなふうに生きたい。
大昔、テレビで和久井映見主演のドラマをちらっと途中1、2回見て
すごくよさそうだったのは覚えてるけど、 そのままにしてたのだよね。
あー、すごい漫画だ~。
漫画に全然詳しくないから、もっとすごい作品がいっぱいあるんだろうなあ。
とりあえず、落ち着いて、しばらくしたら第2巻だ。
すぐに読むのはもったいない。
風呂から出てくにぞうに、「ボロ泣きです」 と言ったら、
大笑いしてたが、「くるでしょ」と言っていた。
くにぞうもかなり泣いたようでした。
下のお宅のにんにくの匂いが、どこかのダクトから香ってきて、
うわ~、にんにく食べたい~、と
夜は、ほうれんそうのペンネに。(一緒に炒めただけ)
あとは昨日のおかず。
11月4日(金)
自費出版本のことで、連絡や、作業など。
(来年にはお知らせできるかと)
このごろ、休憩でテレビ見る時、
背伸びしたままで、そっと足踏みしたり、ストレッチしたり、
手や足をブラブラしたり、
要するに動いてなくて固まったとこを、動かせばいいのだからと
なりゆきでいろいろやってると気が楽でいい。
「何を10回×何セット」というと、どうもすぐやめてしまう私です(笑)。
今日は、ごはんの後、おやつがわりに
黒ゴマペーストを薄い胚芽のクラコット(?)につけて食べてみた。
おいしい! 普通の人より食べたかも。
でも、ま、いいでしょう。(いつもの展開…笑)
11月5日(土)
友達のMちゃんがスペインに旅して戻ってきたので、
カワハラと3人でごはんを食べることに。
ちょうどアノニマ・スタジオの「冬じたく展」だったので、一緒に行く。
夕方だったので、やや予想はしてたけど、
もう食べ物や飲み物は全部売り切れだった~ん。
開店すぐは、人人人の大盛況でたいへんな状況だったらしい。
部屋の中は、かわいくて、あったかな、さまざまな作品達。
(写真もアノニマHPにありますよ)
中川ちえさん、ワニさん、内田真美さんもお元気そう。
井上美香さんのお友達の名古屋在住の大橋さんに、
こないだの展覧会で会期終了まで飾らせてもらってた陶板をお渡しする。
やっとお渡しできて、ほっ。
少しして、ちえさんが
冷えとり本が好きというお友達を連れてきてくださって、 あれこれ話をする。
すごくよくわかってもらってて、嬉しかった…。
おふたりの新刊、
中川ちえさんの「器と暮らす」、
内田真美さんの「最後にうれしいお菓子たち」を購入。
「ついにですねえ。おめでとうございます。
これから全国でイベントがあるんですよね?」とか聞くと、
風呂敷しょった格好で、「回りますよー(笑)」と内田さん。
サインもいただいた。
それぞれ、何度も何度も直したり、試作を徹底的にしたりして、
すごく丁寧につくられてる本という話は聞いていた。
でもその最後のぎゅーぎゅーの追い込みの時に、
おふたりとも私たちの展覧会を見に来てくださったりして、
すごく嬉しかったのだ。
それぞれの本の顔つきは、
違う人によってつくられているのに、
やっぱりなんだか、いい意味で似ている気がした。
ふたりが同じように、透き通った人だからだろうなと思う。
みなさんにご挨拶して、おいとま。
そこからMちゃんとカワハラとで中華へ。
スペインの写真も見せてもらった。
Mちゃんは、あんまりカメラを構えないで、
腰の位置あたりで、そっと撮ったりしてる写真も多くて、
「友達にスパイ写真かって言われました(笑)」と。
でもそれが、すごくいいのだ。
へんなアングルなんだけど、 日常がもっと手前に来てるようで、
ほんとにそこに暮らしてる空気が写ってるというか。
おもしろかった。今度私もやってみようかと思う。
11月6日(日)
午前中になんとなく、根菜と出汁昆布の煮物をつくっておく。
やはり煮物は食べるまでに
少し時間がたったほうがおいしいと再認識したので。
あとは、豚肉ときのこと水菜の鍋、さんま。
やっぱり鍋って、ほんとおいしいねー。
11月7日(月)
6時に起き、くにぞうと玄米、みそ汁、納豆。
すごいわあ~。
ほんと早く起きると空気がいいし、
なんかいい気が充満してるし、ほんといいのになあ。
私が常時早起きするのはいつの日なのだろう。
でも最近は、前よりずっとましだと思う。
また自費本のことで連絡メール等。 そしてHP作業。
夕方眠くなり、10分くらい寝て、なぜだかすぐ起きられた。
とても不思議…。
夕焼けになりはじめる頃の空。
ベランダから。
11月8日(火)
ちょっと、ある依頼を断ることがあり、
延々と考えたあげく、
前々からずっと考えていた個人的理由をがんばって、長々、正直に書いたら、
とてもわかってくださるメールが返ってきて、ボロボロと泣いた。
ありがたかった。
ありがとうございました。
そしてちゃんと気持ちをぜんぶ話すって 大切なこと、とも思った。
そうしたら、人って素敵な生き物だから、ちゃんと届くのだ。
11月9日(水)
煮物の残りに糸こんにゃくが入っていたのを見て、
なぜか関西の「スジ」っぽいものを連想し、
最近の小麦粉ブームで、急に広島風(?)お好み焼きみたいにしてみることに。
はるか昔につくったので、お好み焼きの本もどっかにあると思うが、
そこはずぼらな青木さんのこと、もう、てきとーだ。
小麦粉を出汁で溶き、ちょっと置いとく間に、キャベツを千切りにし、
カボチャを薄く切って焼き、
冷蔵庫にあったゆでいんげんの残りと出汁取った後のしいたけ、
根菜の煮物の残り(昆布も入ってる…笑)をトッピングし、じわじわ弱火で焼き、↓
しばらくしたら、生地をタラタラとこの上にかけ、
最後にかたわらに卵を落として、その上めがけてひっくり返し、
またもうちょっと焼く。(いちおう中にナマ物はないので)
で、いちおうお好み風にソース、マヨ、青のり、かつおなどふったら、
これが、びっくりのおいしさだった!
野菜のチヂミって感じ。
焼きカボチャや糸コンがアクセントになって、 肉いらずって感じでした。
またやろう!と思った。ビバ!小麦粉(笑)。
みなさんも、いろんな残り物たちで、ぜひ!
HPにメールが届いていた。
ギャラリーit’sのオーナーさんのお友達から。
私たちの展覧会の時にいらして、
「ひとりがけの椅子」 をとても気に入ってくださったのだ。
そして今も時折読み返してくださってるそうで、
同世代の人に読んで欲しいから、と
立ち上げたばかりのご自分のブログで紹介したいというメールだった。
ありがたいことです。
(きれいな刺繍の写真などもあるページの、11/9日。
コメントのところにオーナーさんの紹介文が)
HPに頂くメールなどでも、
「本を何度も読み返しています」と書いてあるのが、ほんとに嬉しい。
ひとりがけも、冷えとりも。
そしてメールを頂くと、
ここを見てくださってる方がいるんだな、ということもわかって嬉しい。
私の趣味の話にも感想があったりして、嬉しい。
とても、力をもらっています。
送ってくださった方は、どれくらいか、わからないかもしれないけど、
ものすごく。
なんかこういうことは、ひじょうに孤独な作業なので。
この場を借りて、で、すみませんが、ほんとうにありがとうございます。
11月10日(木)
自費出版本「ひとりがけの椅子」を置いていただいてるカフェ
「Annon cook(アンノン・クック)」さんへ、撮影に。
(まだ掲載等がどうなるかわからない撮影なのだが、
快く受けてくださったので)
もうずっと早い時間から仕込みで来られてる
渋谷さんとスタッフの方に、
「おはようございまーす。よろしくお願いします」とご挨拶し、
傍らの本棚に目をやる。
「うわー、素敵…」 「かわいい~」とディスプレイを見つめるふたり。
(実はこちらふたりの予定が合わなかったりで、
本を置いてもらってる姿を見るのは、今日が初めてなのだ)
渋谷さんが飾ってくださったよう。
「こんなふうにして置いてもらって、すごいうれしいです…」とお礼を言うと、
「えー、ほんとですか~」 と謙虚な渋谷さん。
そこから、ふたりで撮影させてもらう。
開店前の店内は静かで、すうっときれいな光が入っていて、ほんとに気持ちよい。
時々、キッチンから仕込みの声が聞こえてくる。
「○○は、何何しておいてくださーい」「はい」 というような。
その受け答えがみな、のんびりしたやさしい口調で、ほんとにかわいかった。
だからあんなにやさしい、おいしい味になるんだなあ、 と
嬉しく、それを聞きながら撮影した。
開店前の、静かな店内。
「ひとりがけの椅子」のある棚。
本のアップ。
撮影が終わり、もう今日の仕込みも大丈夫ということで、しばしお話。
渋谷さんて、おもしろいし、全体が太陽みたいにあったかだ。
ランチもいただくことに。
玄米ごはんのカレーと、 この間アノニマで頂いたおいものグラタン風。
こういうカレーの味、好き~。カレーに玄米も合うと再認識。
スープは、野菜がこまかーく刻んであって、出汁はその野菜だそう。
滋養になる味だ~。
平日だったが、お昼になると
もうよくここを知っているようなお客様が次々に入ってこられた。
そりゃ、都会で働いていたら、こんなほっとするお昼を食べたいですよね。
デザートの SOYプリン、これがまた、めちゃうま…!
窓際の席で、しあわせなひとときだった。
そして「いやー、おいしかったです! ありがとうございました」
とご挨拶して、おいとま。
そこから、カワハラと高田馬場にマッチ箱を買いに行く。
来年1月中旬にオーパ・ギャラリーで行われる、
マッチ展に参加することになったので。
これは、たくさんのアーティストの方々が
マッチ箱に絵を書いたりして作品をつくられる展覧会。
カワハラは去年も参加しているが、
私も今年お誘いを受け、やってみることにしたのだ。
マッチ専門のお店で、たくさんの白いマッチ箱を購入。
はて、さて、がんばってみよう。
夜、くにぞうと待ち合わせして、3人で西荻の「のらぼう」 へ。
カワハラから話はずっと聞いてて、雑誌でも見たことがあり、すごく期待。
ちょっと時間があったので、「ブリキ星」や「魯山」 にも初めて行く。
大昔このへんによく遊びに来てたこともあったので、
「あのお店どうなったかな。まだある?」とかって、散策してみたり。
「おお~!あるよー」 とか、
「ここでボブディランのLP(古!)3枚組の箱入りの、買ったんだよね。
なんでだろう…」「わかんない(笑)」なんて、すごい楽しかった。
たまには昔なじみの場所に行くと、いいね。
自分が成長して、今は別の場所で生きてることが不思議な気がするけど、
それが人生なんだなあ 。
そうやって、今の今は苦しいと思っていても、
どんな時も、いい思い出になるだけだ。
そして「のらぼう」は、ほんとに全部おいしかったああああ。
野菜の味が濃くて、料理法がすべて素材を生かす感じで、
野菜だけじゃなく、全部がもう。コーフンして食べ過ぎますた(笑)。
最後のごはんも、鍋で炊いたのをそのままテーブルで。うほほ~。
お店の雰囲気もすごくよくて、
働いてる方もみんな誇りがあると思った。
充実した食の一日でした。