日記
日記や短文です。
日付は、下がいちばん新しいもの。
[2009年12月上旬]
12月3日(木)
ヨガへ。くにぞうが仕事でお休みなので、
ひとりでi podを聞きながら行く。
こないだ入れた
キャプテンストライダムの「ブギーナイトフィーバー」という曲。
この曲は、スカパーの野球チャンネル、
「Jスポーツ」の今年のテーマ曲で、
試合開始やCM前にかかってて、盛り上がるなあと思ってるうち、
だんだん超好きになって、一緒に歌ったりしており、
こないだついに調べて、買ってしまったもの(笑)。
(調べてたら、ちょっと曲の頭の部分だけ、上のHPで聞けました。
ジャケットも、めっちゃ仁侠で、かっこいいのです。
プロモもあるんだ…。見たいなー)
で、歩きながらかけたら、やっぱりめっちゃよくて、
いきなりノリノリ(古!)になってしまい、
飛び跳ねんばかりのいきおいで、リズムに合わせてじゃんじゃん歩き、
2回もリピートしつつ、あーーーー、最高!と心から思う。
ほんとに、音楽の力ってすごい。
ちょっと聞くだけで、ほんとに楽しい気持ちになるので。
私、静かなバラード系より、
こういうリズムががっつりしつつ、メロディのいい曲が好き。
打ち合わせに行く時とかも、こういうの聞くと、元気が出ます。
だから、こういうのを利用しない手はないかな、と最近思っていて。
せつない曲を聞いて、静かにひたるのも好きだけど、
やる気になりたい時は、楽しい曲を聞こう!、と。
しかし、静かなヨガに行く前にこんなテンションで、いいんかい…、
と思いつつ、会場へ。なにくわぬ顔をして、着替える。
ヨガは、今日もすばらしかった。
教室が終わった後、華順先生に
「今日、途中から、なんとなく開脚の前屈したいなーと思ってたら、
久々にあったから、やった~!と思って…」と言うと、
「途中からふっとやろうかなと思った」そうなので、
「えー、すごーい!」「念が届いた?」とか言い合って、笑った。
でもこの教室の先生とメンバーの気というか、集中力は、
なんかすごい気がするので、そうなのかもしれないと勝手に思っている。
***********
あ、あとさっきのシングルと一緒に、キャプテンストライダムの、
たぶん昔のアルバムである「108DREAMS」も一緒に買ったら、
これもすごくよかった。「キミトベ」が、まさかそういうこととは。おしゃれ。
「悲しみのシミかな」という曲の、最後の歌詞、
(あれ、今気づいたけど、
「シミかな」って、「かなしみ」をひっくりかえしてるんだ。すごい…)
「悲しみなら
いつかは消えるさ」
というのが、すごくいいと思った。
そう。
どんなことも、
いつまでも、その大きさのまま、心の中に、とどまったりはしない。
少しずつ、かすかにぼやけて、かなたにいってしまう。
よろこびも、かなしみも。
だから、おぼえておきたいこともある。
忘れたいことは、絶対忘れられない、と思っていても、
1年1年
うすくなっていくから、
だいじょうぶ。
*************
夕飯は、くにぞうが新聞か何かでレシピを見て、つくってくれた鍋。
干ししいたけをたくさん水につけといて、沸かして出汁を取り、
そのしいたけも、そのまま具として食べてしまうもの。
鶏肉やネギ、スライスしたしょうがも入っている。
しょうがを(スライサーで)スライスしたのは、くにぞうのアイデアみたい。
こうすると、しょうがも、パクパク食べれることに気がつく!
「自分で工夫しとるんよ」と得意そうだった。
「いいねえ、これ!」とほめる。
そして鍋は、淡い上品な味わい(塩味)で、めちゃおいしかった。
しいたけも、このやり方だと、食べてもすごくおいしい。
12月4日(金)
英語のレッスンへ。
先生に、新刊を見せたら、また「すごくかわいい!」と喜んでくれた。
「これは、何をしているとこ?」とか聞いてくれたり。
そういう先生がとても好き。
今日は、「PROBLEM」というトピックで、
注文と違っているのを電話で訴える、みたいな会話。
最後に雑談になった時、先生は日本人の男性と結婚したのだけど、
一緒にお母様のおせちを手伝ったりしてるみたい。
数の子の皮をむく、とか知っていたので。すてきだ…。
こういう国際結婚って、新鮮で、楽しいことがいろいろあるんだろうな。
そのあと、ちょっとぷらぷら。くにぞうのクリスマスプレゼントに
よさげなセーターがあったので、もう買っておく。
お店の男性の店員さんが、包みを渡してくれながら、
「きっとよろこんでいただけると思います」
と言っていた。
いいセリフだと思った。
私も店員さんだったら、こう言いたい。
****************
夜。遅く帰ってきて、ご飯を食べてるくにぞうと話ながら、
たまたま教育テレビにしたら、「芸術劇場」でピアノを演奏してて、
レオン・フライシャーという人だった。
(ジョージ・ルーカスと宮崎駿を足して、
2で割ったような顔と書こうと思ってたら、
リンクページに顔写真載ってましたね…笑。似てませんか?)
その時、
きれいな曲(バッハの「シャコンヌ」という曲。メロディはやや知ってた)を、
ややゆっくり、
片手だけで弾いていて、なんでかなと思ったら、
「たしか昔、片手が動かなくなったとか、そういうんじゃなかったかな」
とくにぞう。
くにぞうは、この人のことはちょっと知ってて、
この番組も、今DVDの空き時間が少ないから、予約するのを遠慮したのだそう。
(年末年始は、特別番組がたてこむので、申し訳ないす…)
それで途中から、録画したのだけど、
次の曲が、
くにぞうが家でちょくちょくかけてたので、私も覚え、
「絶対アトムに似てるよね」と言ってたやつを弾いてくれて、
(「シューベルト ピアノソナタ第21番 変ロ長調 D.960」とか。
「星のかなた~」というところが、そっくり)
そしたら、涙が出てきた。
くにぞうも、見たら、泣いていた。
ぽろんぽろんという、かすかな感じの音で、
「いいんだよ」というふうに、
包み込んでくれるような音に聞こえて。
元々の曲もいいんだけど、こうやって聞いて泣くとは、自分でびっくりした。
(この曲は、両手で演奏されていた。
詳しくないが、40年あまりの闘病中は、左手で演奏活動を続け、
その後の治療が実り、両手で演奏できるようになったよう)
**************
それは「武蔵野市民文化会館 小ホール」でやったコンサートだった。
こんなに近くなら、行ってみたかった。
と言って、入れるのか、全然知らないけど。
演奏が終わると、ひと呼吸置いて、
ピアノの上に置いてある眼鏡をゆっくりかけて、立ち上がる。
そこも、よかった。
アンコールの拍手が続く中、たったひとり、
わりと若そうな、眼鏡をかけた男性の観客が、
たった一輪のガーベラがきれいに包んであるものを渡したら、
両手で受け取って、
彼をゆっくり見て、それから花をゆっくり見て、
花を大事そうに抱えたまま立って、観客を見ている姿に、また泣けた。
途中で別撮りのインタビューも入っていたが、
その喋り方もとてもやさしく、深みのある内容だった。
さっきリンクしたページの下のほうには、
「突然、私の人生で最も大事なことは
両手で演奏することではないと気付きました」
と書いてあった。
きっと、すごい人なのだと思う。
81歳。
12月5日(土)
「お笑い芸人どっきり王座決定戦」というので、
「ナイツの解散どっきり」というのをやっていた。
私、「どっきり」は、かわいそうになるので、そんなに好きじゃないのだけど、
スタジオのみんなが泣いてるCMをたまたま見て、
好きなナイツだし、録画しておいて見たら、泣けたー。
ほんとは、「You Tube」等で映像見れたら、
以下の筋見ないで、見て欲しいくらい。
(以下ネタバレ↓)
土屋のほうが、だまし役で、
彼は馬の絵を描くのがすごく上手なので、
「ナイツを解散して絵に打ち込みたい」という話をM-1の予選前日にしたら、
塙がものすごくキレて、店を出て行くというシーンから。
そのあと、土屋がスタッフに
「塙さんが、あんなに怒ったのは見たことない」と言って、(土屋のほうが後輩)
すぐにでも、実情をバラシたいみたいだったんだけど、
絶対バラしちゃダメと言われてて。
が!、ほんとは塙が仕掛け役で、キレたのも芝居だったのだ。
で、ひとことも話さない険悪な状態のまま、
営業のステージに立つことに。
(ネタ打ち合わせもなにもしないで、
突っ込んだりできるんだ、という土屋の才能にびっくりな私!)
途中で急に、塙が「さっき解散しようって言われたんですよ」と言い、
だんだん自分達の昔話になってきて、
塙が入院した時、 土屋は3カ月くらい、一日もかかさず来てくれたとか、
ずっと前にケンカした後、
悪かったと思って塙が送ったメールへの
土屋の返信をまだ取ってある、と
一年も前の携帯のメール文章(ほんとの話)を土屋に見せたあたりで、
もう全然土屋は喋れなくなって、すすり泣いてしまっている。
そのメールの文が、またいいんだよね…。
「はい!! 誰になんと言われようと、
ボクは塙さんが、
世界一おもしろいボケと確信しています。
こちらこそ、 これからもよろしくお願いします」
そして、塙が「これからもずっと一緒にがんばりたい」ということを言うと、
(塙もだましてるのに、うっすら涙)
「ごめんなさい…」と弱々しく言って、泣き続ける土屋。
仕掛け人である観客のみなさんも、ふたりの話に感動して泣いていた。
同じく裏で見ている、仕掛け人ブラマヨの吉田も、
スタジオの芸人さん達も、みんなもらい泣きだった。
そしてついに、ネタばらしの時、
ステージで、土屋は「ああっ」という感じで、
泣きながら、倒れ込んでいて、めちゃくちゃかわいかった…。
いいコンビだなーーー。
やっぱり、私、仲良しのコンビが好きだなあ。
いつまでも、ずっと、ふたりでいてほしい。
こういうどっきりなら、いいなと思う。
12月6日(日)
「ジャンクスポーツ」に楽天の選手が!
トークには、鉄平と武司と岩隈とマー君が呼ばれてて、
鉄平の地味さ加減(笑)に、浜ちゃんが突っ込んでくれて、よかった~。
岩隈は、最後の日本シリーズの、
涙のシーンについても語ってくれていた。
そのあとのコーナーに、マー君と岩隈が。
グルグル椅子で回された後、15秒以内にバスケのゴールを決めるというもの。
マー君、回されながら、超わーわー笑っててかわいく、
しかも、めっちゃふらふらしながら、
残りたぶん、0.何秒かで、入れた!!! やっぱり神の子…。
そのコーナーで全然活躍できなかった岩隈が、
マー君の肩をたたいて、
「来年、俺がんばるから」と言ってて、かわいかった…。
****************
楽天の特集番組「わしづかみ」では、
松本さんのムチャなインタビュー再び(笑)!
今年活躍した中島に、
「『右の大砲』って今、山崎武司だけど、もう年齢もきてるから、
その代わりっていうのを、つくっていかないといけないと思うんだけど、
そういうの言われてない? コーチから」と(爆)。
武司聞いたら、完全にキレますけどー(笑)。
中島、困り顔で、
「もちろん言われてないです」と言ってたので、くにぞうと大爆笑だった。
12月7日(月)
ずっとHPの日記ばかりやってるので、ちょっとくにぞうと買い物に。
気分がかわる~。気分転換は大切だな。
冷蔵庫を開けると、
くにぞうが、うどんなどで使った、すりおろした後のしょうがの断片が、
たびたび、いくつもいろんなところに置いてあるので、
「小さいしょうがが、奥の方とかに、いくつもあるんですけどー」
と言うと、
「ごめんなさい」と言って、
「正直に謝ったから、ええ?」と言ってきたので、
「ええね」と言う。
素直なことが、いちばん、相手に効くね。
(ま、それからも、同じ状態をよく見かけますけどね…(笑)。
また時間を置いてみよう)
12月8日(火)
市販の餃子の皮をくにぞうが買ってきてて、
ひえ! 食べたいんだ、つくれということね…、と思ったが、
やってみたら案外早くできた。
市販の薄い皮で水餃子にすると、ワンタンみたいでおいしい。
あとはカボチャの煮物、菜っ葉のすまし汁、鶏皮揚げ、生ウニ、白菜の漬物。
12月9日(水)
100円ショップ的な店で、クリスマスのリースを買った。
買ったのは100円ではなく、300円が4パーツだったので、1200円だが。
自分で、手芸品のようなぼんぼりを巻き付けていくと、すぐできる。
お店に飾ってあったのが、かわいいなあと思って。
夜は「ニチニチ」で、ヨガの忘年会。楽しかった~。
コロッケは、何回食べても感動する…。
帰りがけに、谷山さんに自作の絵本をもらった。
(谷山さんのブログの09/12/9に書いてあります)
言葉がほとんどないのに、感情がわきおこる、外国の絵本のよう。
くにぞうが、「ヨーロッパのほうから依頼がきそうだね」と言っていた。
12月10日(木)
昨日集まったメンバーで、今年最後のヨガ。
お昼を食べた後に、くまちゃんと吉祥寺の「ギャラリーfeve」へ。
foodmoodの、なかしましほさんが、お姉さんとともに
「長津姉妹店」を開催中なのだ。
お姉さんのほんと~にかわいい、手袋やマフラーが並んでいる会場。
なかしまさんに、
「もうちょっとしたら、クッキー教室もあるので、よかったら~」
と言われ、私たちも見ていくことにした。
大勢のギャラリーを前に、粉を混ぜる過程を見せたりしつつ、
丁寧に説明されてて、上手だなあと思う。
全然クッキーづくりに詳しくないが、
わりと、こう、さっとできそうなんだなー、と勇気が出る。
最後になかしまさんの本を見て、何回もつくられてる方が質問もされていた。
黒ゴマスティック(めちゃうま…)の試食もあり、
その瞬間にすっと小さいお茶が配られ、さすが~、feveさんという感じ。
「まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本」
(主婦と生活社)
と、黒ゴマスティックの材料が揃ったキットを購入して帰る。
12月はやることが山盛りなので、落ち着いた新年に挑戦してみようと思う。
****************
夜。盲目のピアニスト、
辻井伸行君のドキュメンタリーをくにぞうと見る。
今年「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で、
日本人として初めて優勝した辻井君。
この大会、もちろん私まったく知らなかったけど、
第1回「チャイコフスキー国際コンクール」で優勝した
ヴァン・クライバーンというピアニスト(1934年生まれ)の栄誉を祝し、
1962年からアメリカのテキサスで始まった4年に1度の大会、とのこと。
世界から、名だたる若手のピアニストが集まるらしい。
現地でピアニスト達は、ホテルに泊まるのではなくて、
選ばれたホストファミリーの家庭で
20日もの間、練習を続けながら、予選から挑戦していくのだ。
このホストファミリーに選ばれるのも、非常に名誉なことらしい。
辻井君のホストファミリーのディビッドソンさんは、
以前仕事の関係で、少し日本にも住んでいたとか。
ほんとに人のいいアメリカ人、というようなスマイルで迎えてくれた…。
まず日本茶で歓迎してくれ、
「お茶が右手の前にあります」と説明したり、
「私はここにいますよ」と、辻井君に自分の位置を知らせたり。
そのディビッドソン夫妻は、インタビューで、
「最初はとても不安でした。出場者には最高の環境を提供したいですから。
これは、人生を左右する重要なコンクールです。
だから、どのファミリーも神経を使うでしょう。
ノブ(辻井君)の場合は、
視覚障害があるので、私たちは余計不安がありました。
でも会って、一時間もしないうちに、
気持ちよく時間をすごしてもらえるだろうと確信しました」と言っていた。
それは、辻井君の飾らない人柄からでもあるだろう。
*************
1次予選。同行したお母さんは
ステージで、いつものように自分の腕につかまらせて、
辻井君をピアノのところまで送り届け、舞台の袖で待っている。
「心配が先にたつと、見れないんですよ。
うまくいきますように、って
祈るような気持ちで、ずーっといつもいるんです」と言われていた。
演奏の後は、大拍手。
またステージまで迎えにいったお母さん、袖で辻井君に、
「がんばった、よかった、よかった」と言っていた。
ディビッドソンさんは、その最初の予選が終わった日、
「ノブは寿司が好きなので、
すばらしい演奏を、バンザイと祝福するんです」
と話してて、夫婦で寿司を盛りつけてくれていた。
そしてカンパイの時に、知ってか知らずか、
「バンザイ!」と日本語で音頭をとってくれていた(泣)。
また翌日演奏の記事が新聞に出て、辻井君のには、ややきびしい評も。
それを見ながら、ディビッドソンさんは、
「この記事を書いたのは、音楽の知識のある人だと思いますが、
当日の観客の反応は、全然違いました」と。
奥さんは、
「こんな新聞はベッドルームに隠しました。
昨日の興奮や、いいムードを壊したくないですもの」とにっこり。
なんて、なんて、いい人達なんだろう…(泣)。
きっと辻井君の精神的レベルが高いから、こんな夫妻に巡り合ったのだと思う。
「すごいいい人たち…」と泣きながら言うと、
先に一回見ていたくにぞうは、
「まず、この夫妻で泣くでしょー」と言っていた。
**************
その後、辻井君は、
29人から12人になる予選を無事に突破!、セミファイナルへ。
今度は、弦楽四重奏団との室内楽だ。
リハは、演奏者→通訳さん→ピアノの先生か、辻井君、
と順々に伝言ゲームみたいになるので、意志の疎通が大変そうだった。
でも、そのカルテットのひとりの人は、後で
「彼の耳の集中力には、驚かされました。
ある意味、目でのタイミングを取る以上に、
よいアンサンブルになったと思います。
全盲というハンデをまったく感じさせない、本物の演奏でした」と言っていた。
(リハ会場の座席にも、お母さんの隣に、
ディビッドソン夫妻が並んで座っていて、かわいかった…)
そして辻井君は、
見事に12人から6人という難関を突破し、ファイナリストに!
辻井君、すごく喜んで誰かに
「ファイナルまで、きましたー!
まさか残れると思わなかったから、ほんとに嬉しいですー」
と電話をしていた。
*************
その後、ファイナルにむけて、
15歳の時から日本で教えてくれてた男の先生が一日だけ来日し、
(もうひとり、女の先生がいて、こっちにずっと滞在している)
時間がないので、ずーーーっと練習。
そのあとのインタビューで、辻井君、
「だいたい10時間くらいはレッスンしてましたね…。昼から夜中の1時まで。
自分でも無我夢中でやってたから、
何を言われたのかも全然覚えてないです」と普通に言っていた。
覚えてなきゃ、ダメじゃん…(笑)! おもしろいなー、ほんとに。
辻井君は、いつもハッピーな感じで、
狙ってるわけではないのに、発言におもしろみもあって、すごくいい。
こういう人柄は、天からのプレゼントなのだろうな。
そして
「練習は、別に大変と思ったことは一度もないし、
逆にそれは、楽しいかなって思います」と言っていた。
すごいなーーーーー。
尊敬するなーーーーー。
ファイナルは、オーケストラとの演奏。
指揮者の人とは、またリハで、
どうタイミングをとるか、とかいろいろ大変だったけど、
「指揮者の呼吸に合わせます」と言い、
息を吸ったところで出る、ということで、うまくいって感動…。
その指揮者の人は、
「非のうちどころがありません。
彼の聴覚は、信じられないくらいハイレベルです。
彼との演奏も、とても楽しめました」と言っていた。
また審査員で、ピアニストのメナヘム・プレスラーという人は、
「ツジイの演奏は、奇跡です。
これだけの大曲を耳で聞き、覚えて演奏するだけでも、大変な作業です。
それを最後まで演奏するだけでなく、
音楽を深いレベルで表現することができる。信じられません」と。
***************
そして、ついに優勝者の発表。
今年は3位がなくて、優勝がふたりだった。まずひとりが読み上げられ、
次に「ノブユキ ツジイ」の声が!
辻井君は、手を引かれて、壇上まで急いで上がり、
たぶんヴァン・クライバーンさんともハグして、ものすごく喜んでいる。
ステージの下では、お母さんと女の先生が、
頬に涙が流れたまま、写真も撮りつつ、ものすごく泣いていた。
お母さんは、後のインタビューで、
「号泣するのは、生まれて初めてくらいなんですよね。
長かったのと、ほんとに戦いぬいた、みたいなね…。
ちいちゃい時のことも、思い出したりして」と語っていた。
両手で優勝カップを抱えて、ステージににっこり立っている辻井君。
純粋さが、そのまま立っているようだった。
その後のインタビューで、辻井君は
「20年間ふりかえって、赤ちゃんの時から今まで、
いろんな面でサポートをしてくれたので、
優勝できたのは、両親のおかげだということを言いたいですね」と言っていた。
あー、いいものを見たなあ…。
ただ感動だ…。
********************
そして後日、同じく、くにぞうが録ってた、
辻井君の子供の頃からの密着番組
「ドキュメンタリ宣言 のぶカンタービレ!」も一緒に見た。
10歳くらいから、なんと11年、密着しているのだそう。
その始まりは、2歳の時で、
12月にお母さんがよくジングルベルの歌を歌いながら、料理をしてたら、
ある日、隣の部屋から、その曲がピアノで聞こえてきたそう。
急いで部屋に入ると、辻井君が、
両手で、おもちゃのピアノで弾いていたと!
そこからピアニストへの道が始まったそうだ。
4歳の時に、おもちゃのピアノから電子ピアノに換え、
小学校に入学した頃、すごくうまい子がいるという評判から、
個人レッスンをしてくれる先生が現われたそうだ。
その頃の映像を見て、ほんとにびっくりしたのだけど、
先生がぱっと弾いた片手ずつのフレーズを
少年の辻井君は、一回聞いただけで覚え、すぐ再現できるのだ!!!
そして次には、右手と左手を合わせて、一発で両手で弾ける…!!!
アンビリーバブル…。
右手と左手に分けて演奏したカセットを渡したら、
1週間くらいで覚えてしまう、と先生は言っていた。
ふわああー。
ご両親は、まったくクラシックには縁がなかったのに、
お母さんは、一緒にサポートするうちに、楽譜が読めるようになったそう。
産婦人科医というお父さんも、少しだけ出演していて、
「この世に生まれてよかった、と思うような人生を送ってほしい」
と言われていた。
**************
そして11歳の時、
参加者が3万人を越える、国内最大級のピアノコンクールで金賞。
私はそのことより、
その時インタビューで、少年の辻井君が、
「僕は、結果はどうでもいいなー、と思って。
結果よりも、なんとかお客様をうっとりさせる演奏をしたかったなー
と思ったから。うっとりさせる演奏はできました」
と言ってたので、ドギモを抜かれた。
子供なのに、本質をわかっているというか、
一生懸命やるのに、まったく執着がないその姿勢…、見習いたい。
そして子供なのに、「お客様」とか、「うっとり」とか、
言葉がおもしろすぎ…(笑)。
この11歳で、プロになる決意をしたという。
またお母さんは、ゆたかな感性を身につけてほしいと、
積極的に辻井君を大自然にふれさせたそうだ。
海に行ったり、山に行ったり。
辻井君は、「いろんな美しいところに行って、美しいものを見て、
いろんなものが『心の眼』で見えるし、感じることもたくさんありますよ。
それが音楽に、すごい影響するのかなと思います」と言っていた。
その後の映像で、芝生のタンポポをさわっていた時、
「わかる?、タンポポ」と誰かに言われ、
「ハイ、きれいです」と素直に言ってたのに、感動。
いつもニコニコして、どこにでも一緒に行くお母さん。
最初は全盲ということに、絶望的だったそうだが。
ここまでこれるというのは、やはりすごい人なのだと思う。
でも最近、辻井君の意向で、親離れをしようということになり、
マネージャーだけ同行、ということになったらしい。
そこも普通の男の子という感じで、とてもいいと思った。
辻井君、トークもおもしろいから、ますます人気が出るだろうな。
すばらしい人生だなー。
たくさんの人が、辻井君から、たくさんのことを学ぶだろう。
12月11日(金)
連日、HPの日記をがっつり…。
仕事があると、どうしても、後回しになってしまうのだな、私…。
なんとかならないかと思いつつ、はや5年…(笑)。
夜。くにぞうが、予備校の卒業生とごはんに。
卒業してから、また今、難しい大学院に受かったそうなのだ。
冷たい雨が降っているのに、
最初、先生が来るまで、お店の前で待つと言っていて、
お店の人に、寒いから中へ、と何度も言われて、
中で正座して待ってくれていたよう。
そして
「先生が昔言っていた、
『楽しいことがあったら、あとさき考えずに、一生懸命やりなさい』
という言葉を覚えていて、
それで合格できました」と言ってくれたそう。
くにぞう、感動して、すごくうれしそうに帰ってきた。
よかったな…。
くにぞうが、若い人の役に立っているということが、とても誇らしい。
12月12日(土)
こないだ「はなまる」でやっていた
ビーフシチューのレシピで、くにぞうがつけ込んでおいた肉を、
さらに玉ねぎとともに仕込んでくれていた。すごい本格派…。いい匂いもする。
(↓写真は、赤ワインに漬け込んでおいた状態)
さらに、掃除機もかけてくれた。ナーイス!
「すごい、えらいね!」と言うと、
「言われないのに、自分から、さっと…」と必ず言うので、おもしろい(笑)。
連日、ずーーーっとパソコンの前に張り付いて作業してるので、
ストレスで、パンやお菓子など食べてしまったり、(それでも昔より激減)
もう今日は終わった~!という感じの夕食が楽しみで、
ぱくぱく食べてしまい、胃の裏がかたい感じがする。
寝る前に、くにぞうに楽健法で踏んでもらったら、すごくラクになった。
やはりパソコンというのは、疲れますですよね。
12月13日(日)
くにぞうは予習、私は日記、
おたがいに、それぞれのことをがっつりやっているので、
お昼は、合間に卵かけ玄米ご飯を立って食べたり。
くにぞうが、こないだつくった「生姜醤油」なるものをかけると、おいしい。
くにぞうは、なんでもレシピがあると、さっとつくれてすごい。
3時に休憩し、GIの「阪神ジュベナイルフィリーズ」を見る。
安田隆行厩舎期待の、シンメイフジが出るので。
子供っぽくて、かわいいなー。
そして後ろ足のグイ、グイ、というバネがいいと思う。
トウカイテイオーほどではないけど、あーゆう、ぐにゅっと曲がる感じ。
し、しかし、出遅れ…!!!
「うわあーーーーーー!!!」と絶叫。 岩田~~~(泣)!
それでも、5着に追い上げてきたのは、すごい気がするけど。
春に期待だ。
夜。さきに風呂からあがったくにぞうが、
しーんとした中、ヨガをしていたので、私も横で。
みっちり15分くらいやると、体がほんとにラクになった! ヨガって、すごい!
特に食べ過ぎなので、先生に教わったひねり系のポーズが効くよう。
しかし、くにぞうを見ると、どうも途中から私と同じポーズになってたので、
「真似したでしょ」と言うと、
「あ、これがあったな、とか思ってすごく便利(笑)」と言っていた。
12月14日(月)
今日も、ふたりして、もくもくとパソコンで作業。
まるで受験生のよう。
夜。「ジャンクスポーツ」の、ビーチバレー対決を見る。
浅尾さんのペアvs楽天チーム。
岩隈とか、マー君とか、武司も、バレーやったことないのに、けっこううま!
岩隈のスパイクも、何本も決まっていた。
マー君も、ばっちりブロック!
やっぱり運動神経って、あるんだなあ。
しかし真人や、直人は、せっかく出てるのにほとんど映らない…。残念。
いろんな助っ人も入りつつ、最後には勝利! すごーい!
こないだくにぞうが仕込んでおいたビーフシチューの仕上げ。
市販のドミグラスソースが、そんなに好きじゃないので、
最後はトマトで仕上げることになった。
なぜだか、そこは私にやってほしい、みたいな。
「いつものトマトスープみたいになるけどいいの?」
と聞くと、もういいらしい。忙しいから?
(にんじん、じゃがいも、ブロッコリーは別に茹で、直前に加える方式は採用。
玉ねぎだけ、ここで煮てみました↓)
しかも、くにぞうが前につくってた煮豚の残った汁も加えたので、
もう、すでに全然「はなまる」でやってたビーフシチューではないが、
それでも、おいしかった。
やっぱりコクがあるような気がする。肉もやわらかい。
天然酵母パンとともに。
夜。寝る前に、くにぞうが、
「なんか野球関係のもの、流しといて。聞きながら寝たいから」
と言うので、「ガンバレ日本プロ野球!?」をかける。
これ、最近初めて知ったスカパー「Jスポーツ」の番組で、
ちょっとだけ解説者として知ってる金村さんと、
ほぼ知らない大塚さんのふたり(ふたりとも元野球選手)が、
現役の選手を招いて食べながら、トークするという番組のよう。
こないだ武司が出てて、それで知ったのだけど、
ざっくばらんな裏話が満載で、めちゃくちゃおもしろかった…。
武司は、中学の時、東海地区で相撲3位(笑)とか!
昔、業者の人が間違ってバットを1インチ長くつくってきてることに
キャンプの終わり頃まで気づかず、もうこれでいくしかないと思ってやったら、
ホームラン王取ったとか。
でも一番うけたのは、金村が武司と同じく中日で現役の時、代打で呼ばれて、
応援のトランペットがうるさいのに加え、
通路のかなり奥のほうにいたから、金村の返事が監督に聞こえず、
グローブとかして出ていった時には、遅いから、
「もうええ!!!」と監督にどなられた話。
その後、コーチが「カネなあ、いろいろあるんや…」となぐさめてくれ、
「明日、はよう来い。練習しよう」と言われ、
なんの練習かなと思いつつ、行ったら、
まさかの返事練習で(笑)、通路の奥から、大声で
「カネ!」「ハイ!」「カネ!」「ハイ!」…。
っていうところで、死ぬほど笑った。
**********
で、その次の回のゲストは、西武の涌井とナカジーで、
今度は、うっかりキャラみたいな大塚さんの発言で、笑いが止まらず。
まず「WBCはどうでした?」と大塚さんが聞くと、
金村に
「わかりにくい質問やなあ。
『太郎さんと花子さんがいました。どうでしょう』みたいな感じやないか」
と言われ(笑)。
その後、「(ああゆう有名な選手ばかりが)わっと集まった時は…」
と言いたかったのに、
「まっと、まつまった…」と言ってしまい、
一瞬シーンとなった後、
涌井に、
「なんすか、『まっとまつまった』って(笑)」
と突っ込まれてて、涌井最高!!!
何度見ても笑える…。
この後、うちでは、
この番組のことを『 まつまった』と呼んでいて
寝る前も、西武ファンじゃないのに、
やりとりがおもしろくて、明るい気持ちになるから、
「また、『まつまった』でいい?」と言って、流しておいたりしている。
大塚さんが、ちゃんと言いたかったのは、
「(一流の選手が)わっと集まった時って、ひとつになるもんなの?」で、
答えは「なってましたね」でした…。
この番組、2001年からやってるんだそうだ。
わー。過去のいろんなの、すごい見たいー。
12月15日(火)
雑誌の取材で、打ち合わせに。
すごくいい感じの方で、楽しくお話できた。
やはり冷えとか靴下とか、ご存知ない方には新鮮なのだ、という現実も知る。
高山さんが、新刊のことを、
幻冬舎のウエブの連載「ふとんシネマ」(第17回)で書いてくださってると、
編集の竹村さんから教えてもらう。
見て、感動した…。
そして、高山さんの骨太な文章の中に、
私のことが入っていることが、すごく嬉しかった。
でも、文章って、すごいなと思う。
ああゆうふうには、書けない。
その人には、その人のようにしか、書けないのだな。
ということは、人の中身は、文章でまるみえだ。
高山さんにちらりとお礼のメールをする。